3月, 2014年
ぐっすり眠るコツ
2014年3月22日の日経新聞に “ぐっすり眠るコツ” という記事が載っていました。高齢になるほど眠れる時間が減るのは、睡眠と関わりの深いホルモンの量が減るのが一因だとされています。
日本大学医学部付属板橋病院精神神経科の内山真教授によれば「だんだん短くなるのが健康な証拠」だそうです。
心身ともに健康な人の平均睡眠時間は、10代までが約8時間、成人になると7時間、60代では6時間になるので、今の自分に合った睡眠時間を確保 することが重要だと書かれていました。
また睡眠の大敵はストレスで、多くのストレスがかかると体を活動モードにする交感神経が緊張して、眠りが浅くなります。
休息モードにして眠りに誘う副交感神経を活発にするには、ぬるめの湯でゆったり入浴したり、アロマやマッサージなどでリラックスしたりすることを 勧めていました。
また8時間睡眠がベストなどという “睡眠幻想” を捨てることも勧めていました。毎日いい眠りを続けていくには、よく日光を浴びることも大事なので朝起きたら、まずはカーテンを開けて光を浴びるようにす ることもいいそうです。
睡眠時無呼吸症候群や布団に入ると足がむずむずするレストレスレッグス症候群など体の異常が原因で熟睡感が得られないこともあるので、その場合は 注意が必要です。
配信 Willmake143
腸内細菌
2014年3月18日の日経新聞の記事の中で「人間を病気から守る免疫細胞の7割は腸に集まっている」と筑波大学医学医療系の渋谷彰教授が語っ ていました。
腸内細菌が腸に住み着くことが刺激になって免疫力を育てるとともに、免疫の働きを助けていると考えられています。
腸内細菌のバランスを崩すのは、抗生物質の使いすぎや食習慣、ストレスなどの生活習慣からの影響によるものが大きいそうです。
腸内細菌研究の草分けとして有名な光岡知足東大名誉教授は、著書でビフィズス菌などの善玉菌を多く含むヨーグルトなどの乳製品や納豆などの発酵食 品、また善玉菌の働きをよくすると考えれれている食物繊維やオリゴ糖を多く含む食品をとることが効果的だと書いています。
腸内細菌は母親の胎内にいる間は、存在せず、生まれた後に口にする食べ物などを通じて体内に入り、腸に定着します。
出産直後の乳児は20〜30種類の腸内細菌しかなく、離乳食を食べ始める2歳頃になると急速に増えていきますが、急増する時期に清潔すぎる環境に 置くと腸内細菌の種類が十分に増えず、大人になってもバランスが悪いままになる危険性があるそうです。
幼児期に屋外で土を触って遊んだり、おもちゃをしゃぶったりする経験は大切だと書かれていました。
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味覚障害
味の基本は甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つです。しかし、最近こうした味を正常に感じられない味覚障害の日本人が増えていることが週刊朝 日2014年3月21日号の中で紹介されていました。
味覚障害の主な原因は、亜鉛不足と持病薬の副作用だそうです。口の中で食べものから味を取り込んでいる味細胞は、亜鉛が不足すると機能が落ち、味 を感じにくくなってしまいます。
亜鉛の必要量は成人男性で1日12ミリグラム、女性は9ミリグラム。通常の食事でおおむね摂取できる量ですが、極端なダイエットやインスタント食 品、加工食品ばかりの偏った食生活では不足してしまうと書かれていました。
降圧薬や糖尿病薬、抗うつ薬などの中には、副作用で亜鉛不足を起こす薬があり、持病で薬を飲んでいる人は、注意が必要だとも書かれていました。
唾液は食べものを溶かして味覚物質を味細胞に運ぶ役割を担っています。しかし、唾液の分泌が少なければなかなか味細胞に到達できず、味を感じにく くなります。
東京歯科大学千葉病院の味覚異常外来の井上孝教授は唾液分泌を促すマッサージとよく噛むことを勧めていました。
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舌まわし体操と舌診断健康法
日経ヘルス2014年4月号で舌まわし体操&舌診断健康法が紹介されていました。
普段は意識して動かすことが少ない舌ですが、「加齢やかむ回数の減少、かみ合せなどが原因で舌の筋力が衰えると、顔がたるむ、唾液が出にくくなる などさまざまな問題が起こる」と日本歯科大学新潟生命歯学部の小出馨教授が言っています。
唇を閉じ、歯ぐきに沿って歯の外側で舌をぐるりと大きく1周2秒のペースで回し、右回り20回と左回り20回の2セットを朝昼晩に行う舌まわし体 操は、顔の表面にある筋肉だけではなく、あごや首などのインナーマッスルも鍛えられます。
血液やリンパの流れを改善し、自律神経の働きを整えるほか、免疫力を高める効果もあるそうです。
中医師の幸井俊高さんは、舌に表れる体調不良や病気のサインを見逃さないように、毎朝の歯磨き前の新習慣として舌のセルフチェックを勧めていま す。
お疲れ舌、食べ過ぎ舌、むくみ舌、血液ダウン舌、冷え舌などの舌の状態を知っておくと日々の体調管理に役立つはずです。
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糖尿病と歯周病との深い関連
30年以上前から糖尿病の治療を続けていて、数年前に歯周病の手術を受けた札幌市の女性(64歳)は、「2つの病気の関係をもっと早く知りた かった。歯周病で命を落とすことはないと思う人が多いかもしれないが、侮らないでほしい」と話していました。
これは、2014年3月20日の毎日新聞の “歯周病 糖尿病と深い関連” という記事の中で紹介されていたものです。
歯周病は、歯と歯肉の境目の歯垢にすみついた細菌が歯肉に炎症を引き起こし、やがて、歯を支えている骨が溶けていく病気です。
北海道大学病院歯科の菅谷勉准教授は「歯垢1?中の細菌数は1億〜2億個と大便と同じレベル。ある研究によると深さ5ミリの歯周ポケット(歯と歯 茎のすき間)が28本の歯全部にあると総面積は、手のひらほどの広さになる。皮がむけた手のひらに大便を塗っているような無防備な状態だ」と記事 の中で指摘しています。
これらの歯周病の原因菌が血管に入ると血糖値をコントロールするインスリンの働きを悪くする物質が白血球から作られて、それによってインスリンが 働きにくくなれば、正常な血糖値を維持することは難しいと書かれていました。
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歯科治療の凄い技術
週刊現代2014年3月8日号に “最新版 歯科治療の凄い技術” という特集が載っていました。凄い技術として紹介されていたのは、「エムドゲイン療法」「バイオ・リジェネレーション」と呼ばれる歯周組織再生療法です。
歯周病によって失われた歯槽骨(歯を支える骨)や歯肉などの歯周組織をよみがえらせるゲルを塗布する治療で、東京医科歯科大学歯学部付属病院など で行なわれています。
マイクロスコープを使った根管治療も紹介されていました。むし歯が悪化すると、歯の根管にある歯髄まで取り除かなくてはならないが、マイクロス コープによって最大約20倍まで根管の入り口を拡大できるようになり、根管治療は飛躍的に進歩したと日本大学歯学部の辻本恭久教授は語っていまし た。
鶴見大学歯学部の花田信弘教授が開発したスリーディーエスという口腔ケアも取り上げられていました。歯周病菌は、糖尿病やアルツハイマー病を悪化 させるとも言われており、その予防にもなるスリーディーエスは画期的な口腔ケアだと花田教授はいっています。
スリーディーエスは殺菌消毒剤を入れたマウスピースを上下の歯に5〜10分はめておくだけの予防方法で、これを毎日続けることによって除菌が可能 になるそうです。最期まで自分の歯で暮らせるよう、最新歯科治療は驚くほどの進化を続けています。
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