8月, 2013年
老化の原因物質AGE
2013年8月10日の朝日新聞が “元気のひけつ” の欄でアンチエイジングの敵AGEを取り上げていました。
清涼飲料水や油で揚げたり焼いたりした食品を多く取ると「AGE」という老化の原因物質が体内で増えるそうです。
「AGEが体内にたまると、肌のシミやしわなど見た目だけでなく、血管に蓄積することで脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなって、体内でも老化が進む」 と久留米大学の山岸昌一教授(糖尿病専門)が語っています。
また山王メディカルセンターの太田博明・女性医療センター長は「見た目の変化は、内面の老化と非常に関係が深く、AGEがたまると皮膚がたるむだ けでなく、骨がもろくなり骨粗鬆症のリスクも高まる」と指摘しています。
AGEを増やさないためには、ゆっくり食べる、野菜を先に食べる、丼ものなど単品の食事を避けることをすすめています。
山芋や納豆といったネバネバ系の食べ物やこんにゃくなどもいいそうです。
配信 Willmake143
舌診
日経おとなのOFF2013年8月号で、「舌診」が紹介されていました。
東洋医学では、舌は体内の状態を映し出す “内臓の鏡” といわれています。舌の表面を覆う粘膜は新陳代謝が早く、3日ほどで新しいものと入れ替わり、体質だけでなく、日々の体調や健康状態を迅速かつ的確に反映 するそうです。
例えば、体が冷えていると舌は白っぽく、暴飲暴食していると舌の表面を覆う舌苔が厚くなるということです。
正確にチェックするには、飲食物の影響のない「朝起きてすぐ、歯を磨く前」がよくて、舌を診るときのポイントは、舌の色、舌の形、舌の苔の様子の 3つだと書かれていました。
鏡で舌を見る習慣を付けると、毎日の様子を比較しやすくなり、寝不足や飽食をした翌朝は、いつもと違う舌になっていることに驚くこともあるそうで す。
朝イチのセルフ舌診は、その日の体調を知るバロメーターとなるでしょう。
配信 Willmake143
唾液の力
2013年8月10日の日経新聞の “健康生活” 欄に、唾液の力と題した文章が載っていました。書いたのは国立病院機構東京医療センター歯科口腔外科医長の大鶴洋さんです。
普段、唾液の役割など何も考えずに生活していても、唾液の分泌が減って口の中が乾いた時は、食事が飲み込みづらいなどの不自由を感じてしまいま す。
無意識のうちに分泌される唾液には、かみ砕く、飲み込む、発音などの口腔の機能を活性化する湿潤作用、食物を軟らかくする作用、消化作用、粘膜を 保護する作用、口の中を洗浄する作用などの潤滑剤のような働きと、虫歯の発生を防ぐ作用、歯を保護する作用、口腔内を感染から守る抗菌作用、歯の 再石灰化作用、粘膜の傷の修復を助ける作用などの大切な役割があると書かれていました。
このような様々な唾液の働きのすべてを人工的に満たすことは、いまだにできていないそうです。
唾液の役割を意識しつつ、普段から食事に時間をかけて、よくかんだり、丸のみせずにもぐもぐと口を動かしたりすることを心がけて下さい。
配信 Willmake143
食べる喜び回復の力に
冷たい・まずい−こんなイメージの強かった病院の食事が大きく変わり始めていると2013年8月15日の日経新聞が伝えています。
だしを使って食材のうまさを引き出したり、食が進まない患者でも食べられるように工夫したりする病院が増えてきた背景には、しっかり食べて体力を つけてもらうことが早期回復、早期退院につながるとの考えが広がってきているからだそうです。
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)では京都の割烹で料理人として腕を磨いた人を調理師にむかえたり、千葉県がんセンター(千葉市)は外来 で治療を続ける患者向けの食事を大手食品メーカーのキッコーマンと共同研究したりしています。
済生会宇都宮病院の栄養課長・塩沢寛子さんによれば、医学的、栄養学的な裏づけや患者の好みを重視した食事をしっかり食べてもらうことで患者の回 復が早まり、入院日数の減少に貢献しているそうです。
塩沢さんは「口から食べる喜びを感じて生きる力につなげてもらいたい」と語っています。
配信 Willmake143
夏バテを乗り切る
「猛暑なのに、体を温める処方をすることが多くなりました」と2013年8月30日の毎日新聞 “おしえてドクター” 欄で語っているのは、東京女子医科大学東洋医学研究所の木村容子医師です。
「必要以上の水分摂取や過度の冷たい飲み物は、胃腸の働きを悪くします。
漢方医学では、胃腸が日々のエネルギー(気)を作ると考えられているので、胃腸の働きが悪くなるとエネルギーを作ることができなくなり、元気もな くなり、疲れやすくなります」と木村医師は説明しています。
冷たいものを飲み過ぎて胃痛、胃もたれ、下痢などの症状がある時は、胃腸の働きを助け、水分調整する漢方薬・五苓散を用い、食欲がなく疲れやすく なっている場合は、胃腸の働きを補い、元気を増す朝鮮ニンジンなどを含む漢方薬・清暑益気湯を用いるそうです。
木村医師は専門医の診察を受けた上で漢方薬を処方してもらうことをすすめています。新聞に紹介されているポジティブ・エイジング養生訓41条も参 考になります。
配信 Willmake143