2月, 2021年
食べる瞑想
家庭画報2021年3月号に食べる瞑想が紹介されていました。「食べる」という日常的な行為も、五感を研ぎ澄ませて、一口ずつ、丁寧に味わえば立派なマインドフルネスの練習になるそうです。
「食べること」は味、匂い、色や形、触感、噛む音などにより五感が刺激される行為です。
食べる瞑想(マインドフル・イーティング)は、五感を研ぎ澄ませて食べる動作を丁寧に行い、一つ一つの感覚に注意を向ける瞑想です。
その過程で生じる感覚やイメージには「よい・悪い」の価値判断をせず、受け入れたら手放して次の動作に移ります。
この練習がありのままの自分を評価せずに受け入れるマインドフルネスの習慣につながると書いてありました。
食べる瞑想が身につくと少量で満足感が得られ、ダイエットにも効果的だそうです。
アメリカの研究ではマインドフル・イーティングの実践者は血糖値をコントロールできる割合が高いとの結果も出ています。
海外のマインドフルネス・プログラムではよくレーズンを用いますが、節分の豆まき用の大豆、一箸のご飯、ミニトマトなど何でも応用が可能です。味覚や嗅覚を刺激しすぎない淡泊な昧や匂いのものが適しています。
「香りの瞑想」も紹介されていました。目を閉じ、深呼吸をします。
アロマオイルなどを鼻に近づけ、香りを楽しみます。それに伴う思考(成分は〇〇のようだ、高原のイメージが浮かぶなど)を観察します。
次に感情(心地よい、穏やか、怒り、焦燥感など)の状態を観察します。
最後に10秒ほど頭のてっぺんからつま先までスキャンするように注意を向け、体の感覚(肩がこっている、腰が重いなど)を受け止め、深呼吸をしてすべての感覚を手放します。コーヒーやハーブティー、お線香の香りなどで応用することもできるそうです。
配信 Willmake143
花粉症とコロナに鼻うがい
花粉症対策とコロナ予防にも効果があるとして、鼻の奥をすっきりと洗い流す鼻うがいに注目が集まっていると週刊誌AERA2021年2月15日号が伝えていました。
鼻うがいは、鼻腔に生理食塩水を流し込む鼻洗浄です。最もシンプルな方法は、片方の鼻から生理食塩水を注入して、もう一方の鼻や口から吐き出します。
ポイントは鼻の奥にある上咽頭の洗浄です。上咽頭は左右の鼻から入ってきた空気が鼻腔を抜けて合流し、下向きに方向を変える場所です。
空気の滞留が生じて常に湿っているためウイルスに感染しやすい一方、多くの免疫細胞が存在し、外から入ってきたウイルスを撃退する働きがあります。
このため、上咽頭は炎症を起こしやすく、炎症の影響によってのどの痛みやせき、発熱など風邪のさまざまな症状が表れるのです。
塩水を使った鼻うがいで四つの効果が期待できるそうです。
1、鼻腔内の異物を洗い流す効果、2、粘膜表面の繊毛運動を活発化させる効果、
3、粘膜のむくみを軽減させる効果、4、ウイルスの増殖を抑制する効果
の四つです。「鼻うがいをするのであれば、滅菌水や一度沸騰した湯冷ましを用いるなど安全な方法を選択することが必須」とも書いてありました。
配信 Willmake143
帯状疱疹、広い世代で増加
高齢者に多い皮膚疾患の帯状疱疹が広い世代で増えていると2021年2月13日付の日経新聞が伝えていました。
いまの大人の約9割は子供の頃に水ぼうそうにかかっています。発疹が現れてから1週間ほどで冶るが、病原体(水痘帯状疱疹ウイルス)は「神経節」に潜伏し続け、やがて帯状疱疹の原因となります。
東京慈恵会医科大学の本田まりこ客員教授は「ウイルスは免疫細胞にブロックされ眠っているが、加齢、過労や睡眠不足、がんや糖尿病などの慢性疾患で免疫が低下したときに再び活動し始める」と話しています。
最初は、体の片側の皮膚にピリピリとした痛みなどを感じますが、数日から1週問ほどして激痛とともに赤い斑点や水ぶくれが神経に沿って帯状に現れます。
水ぶくれは、やがてかさぶたとなり痛みも消えます。帯状疱疹は重症化すると帯状疱疹後神経痛の原因となるほか、顔面にできた場合は視力、聴力、味覚などの感覚に影響が残ったり表情筋に麻痺が起きたりするそうです。
増え続ける帯状疱疹の対策として登場したのは、罹患率が急増する50代以上を対象とした予防ワクチンです。
帯状疱疹の発症予防だけでなく、発症後の重症化や帯状疱疹後神経痛も減らせます。2016年には水ぼうそう予防のワクチンが帯状疱疹予防にも使えるようになったそうです。
帯状疱疹は健康で「まさか自分が」と思っている人でも突然発症します。本田客員教授は「50代以上の人は積極的に予防ワクチンを検討してほしい」といっていました。
配信 Willmake143
夜中の地震
2021年2月13日夜の地震は、東北地方南部を中心に、広い範囲で揺れが観測されました。
しばらくの間は余震に注意が必要です。夜間の地震や急な停電にも慌てないための備えについての記事が2021年2月16日の朝日新聞に載っていました。
チェックリストは、専門家らへの取材や東京都発行の「東京防災」などを参考に朝日新聞が作成したものです。新聞記事はこう始まっています。
「夜間に揺れば来たらどうするか。
まずは身の安全を守ることを最優先する。揺れが収まるまで、布団やクッションなどがあればかぶり、身を小さくする。
揺れが収まったら、明かりを確保する。物が落ちたりガラスが割れたりしていることもある。
靴やスリッパを履いてゆっくり行動する。停電している場合は、壊れた暖房器具などが通電後に出火しないよう、いったんブレーカーを落とす。暗い間に片付けようとすると危険も増す。片づけは朝、明るくなってからにするほうが安全だ。
最低限の片付けの間も、余震には注意を。余震に備え、倒れたり落ちたりした家具や物は1週間程度は元に戻さず、安全な場所に置いておくのも有効だ」
配信 Willmake143
健康寿命が長い地域の男性は、歯医者さんによくかかる
読売新聞の医療・健康・介護サイト・ヨミドクターには、渡辺勝敏専門委員の「しあわせの歯科医療医」というコラムがあります。
2021年2月12日のコラム欄で、「健康寿命が長い地域の男性は、歯医者さんによくかかる」という京都大学の研究を紹介しています。
日本人の平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳(2019年)と、過去最高を更新してきました。
その中で大きな課題とされているのが、介護の必要がない健康寿命と平均寿命の間には約10年の差があり、この差が縮まらないことです。
そこで、地域の健康寿命の長さと医療従事者や病床数など医療資源の量との関係を調べたところ、特に男性では、医師の数や病床数ではなく、歯科医療費(保険医療)と相関があることがわかりました。
歯医者さんによく通う地域の男性は、健康寿命が長いのです。どうして、そうなるのか、この研究を昨年発表した京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻講師の細川陸也さんに渡辺専門委員が聞いています。
――この研究は、健康寿命を延ばすために必要な医療資源はなにかを調べたものですね。
「都道府県よりも狭い、いくつかの市区町村をまとめた二次医療圏という地域単位の健康寿命を算出すると、
長い所と短い所では男性で4.5歳、女性で3.5歳の差があります。中部地方の愛知、長野、静岡県の二次医療圏を中心に健康寿命の長い地域が多く、逆に短いのは東北地方などです。
一方、医療資源としては、人口当たりの病床数、医療従事者数、在宅医療施設数、国民健康保険の医療費を指標として、統計的に処理して関連を調べました」。
――医療資源の面から見て、健康長寿に関係するのは、どのような要素でしたか。
「男女では傾向に違いがあります。はっきりと統計的に意味のある違いが表れたのは、男性では、歯科医療費の使用額が高い地域は健康寿命が長いこと。
一方、女性では、リハビリを担う療法士(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)の人数や、在宅医療を行う在宅療養支援診療所数、訪問診療施設数との関連が強く見られました」。
――歯科医療費について詳しく教えて下さい。
「国民健康保険の歯科医療費は年間平均で1人2万4000円(保険、自己負担分含む)なのですが、男性の場合、年間1万円多い地域では、健康寿命が0.7歳長いという結果になりました。
女性では、強い相関は見られませんでしたが、傾向は同様でした。口の健康状態は、肺炎などの感染症や心血管疾患など全身の
病気と関連しているし、噛めていないと認知症の危険も高くなることが分かっています。
歯科に通って、予防的なケアを受け、噛める状態を維持することが健康に役立つことが様々な研究で明らかにされてきましたが、ここでもはっきりと結果が出ました」。
配信 Willmake143