3月, 2018年

口の中も菌活

2018-03-25

口の中も菌活
口の中も菌活日経ヘルス2018年4月号に 「乳酸菌で簡単!歯周病ケアのススメ」 という記事が載っていました。予防先進国スウェーデン出身で、コペンハーゲン大学保健医学・歯学部のスヴァンテ・ツェットマン教授は、記事の中で次のように述べています。
「歯周病がひどくなると、脳梗塞や認知症、妊婦では早産・低体重児出産などのリスクが高まる。新たに口の中の細菌が血圧に関与することもわかってきた。
免疫機能の約80%は体内の細菌によってコントロールされていて、それには口の中の細菌も大いに関与する。
口の中にも腸と同様に多くの細菌のフローラがあり、このバランスが重要。病気の予防や健康の維持には、薬などで悪い菌をただ排除するよりも、体にとって良い働きをする乳酸菌などでバランスを整える “バクテリアセラピー” のほうが有効という考え方が世界中で広まっている」 と力説しています。
実際に口腔内ケアに有効な乳酸菌も、続々見つかっているそうです。記事では、その代表的なものを3つ紹介していました。


口の中も菌活これまで口のケアといえば、歯周病菌やむし歯をただ “殺菌” する方法が主流だったが、それでは口にとって重要な菌の多様性も失ってしまう。
今後は良い菌を増やして、悪い菌の働きを抑えるバクテリアセラピーが注目を浴びそうだと記事には書いてありました。

配信 Willmake143

幸福寿命

2018-03-21

幸福寿命
幸福寿命「幸福寿命〜ホルモンと腸内細菌が導く100年人生」 という朝日新書が2018年3月30日に出版されました。著者は、メタボリックドミノという言葉を提唱した慶應義塾大学医学部内科学教授の伊藤裕先生です。
本のはじめに伊藤先生は、こう書かれていました。 「死なないでいられる期間が平均寿命であり、これは「生命寿命」とも言い換えられます。
私たちはただ単に生命寿命が延びればいいと思っているわけではありません。みんな、あくまで 「元気で長生きしたい」 「他人の面倒にならずに長生きしたい」 ことを望んでいるはずです。
健康寿命こそが、私たちの願いです。ただ単に生きているのではなく、健康に生きたいと願うのは当然のことです。それでは、果たして、健康であれば、私たちは 「幸せ」 なのでしょうか?


幸福寿命健康長寿国として名を馳せる我が国ですが、幸福度調査では、世界ランキング51位と低迷しています。また自殺率も先進国のなかで決して低くありません。
健康であっても幸せでないと感じている人はたくさんおられます。突き詰めてみると、私たちの究極の願いは、「死ぬまでずっと幸せでいたい」 ではないでしょうか?
私はこの 「幸せを感じていられる期間」 を「幸福寿命」と定義したいと思います。「幸福寿命」を出来る限り伸ばすことこそが万人の偽りない願いだと思います。
100年人生時代を迎え、私たちは改めて、「幸福」とは何かを考えるときに来ています。
私は大学医学部内科学教室に籍を置く医療人として、平均寿命(生命寿命)と健康寿命とのギャップがもたらす生々しい現実に遭遇しています。
この本で私は、私たちみんなが1日でも長い 「幸福寿命」 を享受できるための戦略を、生命学(ヒューマンバイオロジー)の立場から科学的、医学的に考え、そして皆さんに提供したいと思います。

そして本の最後はこう結ばれています。「超高齢化社会」を迎え、人生の終末への在り方は大きな課題です。この課題を考える時、私は、「腐る」と「枯れる」の違いがとても大切だと思っています。
巷では、「ピンピンコロリ」がいいといわれています。しかしこれは、医療の現場にいる人間から見ると、非現実的だといわざるを得ません。
上手く人生を終えるというのは「枯れていく」ということなんだと、私はこれまで私の患者として亡くなられた人たちをみて思います。
「健康寿命の延伸」といわれますが、「健康」であることが、いつまでも延び延びになることはありません。段々と枯れていくことが自然です。
このことは社会の持続性からも重要です。いわゆる「老衰」という病名で亡くなられた人の多い自治体ほど、高齢者1人あたりの医療費は低く抑えられているという事実もあります。
枯れていきながら、私たちは、生の尽きるまで、ずっと「幸せ」であるべきですし、そして「幸せ」がつきるときに死を迎えるべきです」。
人生100年時代を考える上で、とてもいい本です。

配信 Willmake143

スマホ認知症

2018-03-18

スマホ認知症
スマホ認知症日テレNEWS24が、2018年2月28日に働き盛りの世代の人に 「スマホ認知症」 の症状を持った人が増えていると伝えていました。
そして、週刊朝日2018年3月30日号が 「スマホ認知症が高齢者を襲う」 という記事を載せていました。スマホ認知症とは、スマートフォンでインターネットを過度に使用し続けたことによって、脳が疲労を起こしていて、そのため、物忘れや感情のコントロールができない、自分らしさを失うといった、うつ病や認知症と同じ症状を引き起こしていることだそうです。


スマホ認知症スマホの登場で現代人は “情報入手” だけが多い状態になっています。そもそも、人が物を記憶するためには、脳内で三つの作業が必要だそうです。
一つ目が見聞きしたことや経験をインプットして覚える 「記銘」。二つ目が覚えた情報を仕分けして脳の図書館へ保管する 「保持」。三つ目が図書館から必要なものを探す 「検索・取り出し」です。
物忘れのタイプは、どの行程が障害を起こすかで決まります。 「今朝、ご飯を食べたことを忘れる」 アルツハイマー型認知症の物忘れは、「記銘」作業の障害。ど忘れや脳過労によるもの忘れは、「検索・取り出し」機能が落ちているだけで、あとは正常。「スマホ認知症」は後者のタイプです。
食事の間もベッドやトイレでもスマホを手放さない生活では、脳の整理、処理が追いつかない。脳の図書館は、あっという間にゴミ屋敷へ早変わり。物忘れやミスを繰り返す。そして、うつにつながりやすいという。

2017年2月、日本医師会と日本小児科医会が過度のスマホの使用を警告するポスターを作りました。
全国の小中学校で、学力と学習状況を調べた結果、スマホなどの利用時間が長いほど平均正答率が低い傾向があった、と解説していました。衝撃的な内容に、ネット上でも議論が起こったそうです。

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血管力で心臓・脳を守る

2018-03-11

血管力で心臓・脳を守る
血管力で心臓・脳を守る血管力を高め、心臓と脳を守る7カ条が週刊朝日2018年3月16日号で紹介されていました。
日本人の死亡原因のトップはがんですが、2位の心疾患、4位の脳血管疾患、9位の大動脈瘤・大動脈解離など、「血管」が原因で引き起こされる病気が上位を占めます。

循環器疾患が専門の河野宏明医師(熊本大学大学院生命科学研究部教授)は 「すべての臓器や組織は、酸素や栄養がなければ働くことができません。こうしたエネルギーを血流に乗せて届けてくれているのが 「血管」 です。
血管にトラブルが起これば、つながっている多くの臓器の機能にまで影響を及ぼすことになる。とくに心臓や脳、肺といった命にかかわる臓器への影響は深刻です」と話しています。
血管の2大トラブルは「詰まり」と「破裂」です。血管は酸素や栄養を臓器や組織に送り届ける動脈と、各所の老廃物を回収して心臓にもどってくる静脈の大きく二つのルートに分けられます。

動脈が詰まると、その先の臓器は “兵糧攻め” にあって働きが弱まり、やがて死滅するのです。心臓に向かう動脈が詰まる心筋梗塞はその代表格。
一方、脳に向かう血管が詰まれば、脳梗塞を発症します。脳に向かう血管が破裂すれば、脳出血やくも膜下出血を発症します。
やっかいなことに、動脈硬化はほとんど自覚症状がないまま静かに進行します。そして危険因子が加わると加速してしまうので、河野教授は、留意すべき7カ条を挙げていました。


血管力で心臓・脳を守る

配信 Willmake143

もしかして副鼻腔炎?

2018-03-04

もしかして副鼻腔炎?
もしかして副鼻腔炎?インフルエンザや風邪をひいた後、他の症状が治まったのに鼻の不調だけが続くなら、副鼻腔(ふくびくう)炎かもしれないという記事が、2018年2月17日の日経新聞に載っていました。
東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学の鴻信義教授は 「風邪の治りが悪く、鼻炎か花粉症かもと思っていたら、鼻の症状を契機に副鼻腔炎になる人が増える」 と語っています。
副鼻腔は鼻の穴の周りにある、骨で囲まれた空洞のこと。頬や額、目と目の間など、左右4個ずつあり、内側は粘膜で覆われている。そこに炎症が起きて、鼻水や鼻づまりの症状が出るのが副鼻腔炎です。


もしかして副鼻腔炎?副鼻腔炎には複数の種類があります。
1つはいわゆる蓄膿(ちくのう)症で、副鼻腔にうみがたまる。ペニシリンなどの抗菌薬を1〜2週間、あるいは少量のマクロライド系抗菌薬を3カ月を目安に服用して治療する。「抗菌薬を嫌がらず、しっかり治しきることが大切」 だそうです。

高齢者や糖尿病などの持病で免疫力が低下している人がかかりやすいのが、副鼻腔真菌症です。副鼻腔にカビ(真菌)が増殖する。カビ臭い室内や空調の清掃不足など環境が原因の一つです。
「急激に悪化する場合は、すぐに患部の切除手術が必要」 だそうです。


もしかして副鼻腔炎?最近増えているのが、治りにくいタイプの好酸球性副鼻腔炎です。白血球の一種、好酸球が過剰に反応して鼻と副鼻腔の炎症が続き、粘り気がある鼻水が特徴です。
鼻の不調が長引いたら、放置しても改善は見込めません。予防法はないので、なるべく風邪をひかないようにし、たかが鼻水と侮らずに、耳鼻科を受診するよう心がけましょうと書いてありました。

配信 Willmake143

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