ノーベル賞と納豆

2016-10-14

ノーベル賞と納豆
ノーベル賞と納豆

ノーベル賞と納豆東京工業大学の大隅良典栄誉教授が、ノーベル医学生理学賞を受賞したことが2016年10月3日に発表されました。細胞自身が不要なたんぱく質 を分解する仕組み「オートファジー」を分子レベルで解明したことが、受賞理由です。細胞の中には、不要となったタンパク質や外部から侵入してきた 細菌がごみ同然のまま転がっているそうです。ゴミがたまったら部屋を掃除するのと同じように、オートファジーは、細胞内を新鮮に保つための作用な のだと大隅先生は解説していました。


パーキンソン病やアルツハイマーなどの脳神経に関係する病気も、神経細胞の中に異常なタンパク質がたまることが原因と考えられているので、オート ファジーは、こうした病気を起こさせないようにしている可能性も考えられるそうです。米国立老化研究所(NIA)は、オートファジーを促すスペル ミジンの摂取をすすめています。2004年に発表された東京都健康安全研究センターの研究によれば、赤ワインで0.16、白みそで14.4、濃い 口醤油で12.1なのに対し、丸大豆使用の納豆で平均56.1、ひきわり納豆では75.2(単位は㎍/g)と、納豆には飛び抜けた量のスペルミジ ンが検出されています。これは、2016年10月13日の日経電子版 NIKKEI STYLEに掲載された 「納豆にオートファジーを促す成分 骨折予防にも」 の記事で紹介されていたものです。


ノーベル賞と納豆著者は、日経BPヒット総合研究所の西沢邦浩さんです。発酵食品以外に、シイタケなどのキノコ類などにも多いそうです。「骨粗鬆症の予防と治療 ガイドライン2015年版」 には、骨粗鬆症の人で1日250~300 ㎍のビタミンKの摂取が推奨されていますが、通常の納豆の100gには股関節骨折リスク低減が期待されるビタミンK2が600 ㎍も含まれています。また、ビタミンK2は、股関節骨折だけでなく、加齢に伴い増加する男性ならではの前立腺がんのリスク低下も期待されています。これら のことも西沢さんの記事の中で紹介されていました。納豆こそ、スーパーフーズそのものです。

配信 Willmake143

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